ポリメラーゼ連鎖反応

ポリメラーゼ連鎖反応: PCR検査


PCR検査とは、正式名称が「ポリメラーゼ連鎖反応」(Polymerase Chain Reaction)の略で、ウイルスへの感染の有無を確認するための検査です。


このPCR検査キットの添付文書には、在来型コロナウイルス、ライノウイルス、アデノウイルス、インフルエンザウイルスなどでも陽性になると記載されているものがあります。


これは、新型コロナウイルス感染と言っても、PCR検査の標的となっているRNA配列は、他のウイルスにも存在する可能性があるからです。

(写真)花まつり


先日、PCR検査薬を製造している、某試薬メーカーの方が会社に来られたので、分析機器の使い方を教えてもらうついでに、PCR検査試薬の精度を尋ねると「6〜7割」ですねと口を濁しておりました。

(写真)9月咲きハマナス


そもそも、PCR検査で何を調べているかというと、「PCR検査陽性者=新型コロナウイルス感染者」ではなく、空気中を飛んでいるウイルスが体内に入り、検体である鼻粘膜液や唾液に数個でも混ざっていると陽性者と判定される可能性があります。


また、不活性化された感染力の無いウイルスでも、遺伝子が残っていますので陽性と判定されるケースもあります。

故に、検査陽性者の中の無症状の人の場合は感染者と呼ばずに”新規陽性者”とし、ウイルスが体内に侵入し、細胞内で増殖して発熱や炎症などの症状が出た者を“新規感染者”とした方が混乱がないです。

私たちには、外界から入ってくる、こうしたウイルスや病原微生物から身を守る免疫機能があるため、ウイルスが体内に入っても必ずしも感染・発症するわけではありません。


故に、PCR検査で陽性になったからといって感染者とするのではなく、発熱や咳、炎症などを発症した者を感染者と定義した方が、社会的な不安や混乱も少なくなりますし、精度の高い統計や感染症対策が取れるように思います。

(写真)(R)-サリドマイド, (S)-サリドマイド


前述したように、現在、行われているPCR検査では、この検出されたウイルスが、インフルエンザウイルスなのか、在来型か?新型コロナウイルスであるのか、あるいは。他のウイルスであるかの正確な判別がつきません。


これがPCR検査の現状です。


このような理由から、米国疾病対策センターであるCDCは、今年の12月末をもって現行のPCR検査を中止するとしています。


米国疾病対策センター(Centers for Disease Control and Prevention: CDC)

つづく

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